がちゃこん!

スタートはいつもここから。

裸一貫

個人的に注目してたカワサキZ900。春を過ぎ夏が来ても国内投入はおろか逆輸入の気配もなく一体どうなるのかと思っていたら、丸目ライトのネオクラ路線のZ900RSが開発中だったそうな。しかも5月にオートポリスでテスト車輌が撮影されてツイッターに上げられてたんだとか。Zの名前に相応しいティアドロップタンクに古式ゆかしいタンデムベルト付きのロングシート。流石にツインショックではないみたい。こりゃ確かに先にZ900買った人から文句出そうな仕上がりですわ。

 しかし水冷直4にモノショックの丸目ネイキッドと言えばこれを思い出しますね。

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kawasaki BARIUS。バリウスじゃなくてバリオス。流麗なスタイリングは今見ても、いやゴリマッチョ系が幅を利かす今だからこそ魅力的な美しさ。ちなみにゼファーの250版的な立ち位置のバリオスですがネーミングはギリシア神話からとられたもの。西風の神ゼファーの子供で兄弟はクサントス(XHANTHUS)。レーサーレプリカZXR250のエンジンを持つバリオス同様ZXR400のエンジンを持ったネイキッド、ザンザスのことですね。中二病的ネーミングセンスですが当時ドラクエ世代でファンタジーに免疫があったのですんなり受け入れてましたね。後にツインショックのBARIUS Ⅱにモデルチェンジして永くラインナップされました。

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同じく丸目ライト水冷直4モノショックのHONDA CB-1。これまたレプリカのCBR400RRからエンジンを転用。金属感溢れるスタイリングは個人的カッコイイバイクランキングTOP5に入ります。しかし、こんなにかっこいいのにセールスは苦戦したようです。当時、走りを重視する人向けにはCBRが有ったのでノンカウル(ネイキッドと言う呼び名も浸透していなかった)はツーリングバイクと見られることが多かったのですが、CB-1のタンクは11Lしか入りらず航続距離に不安があったのです。その後タンク容量をちょっぴり増やしたTYPE-Ⅱも発売されますが、ゼファーがネイキッドブームを巻き起こすとゼファーを意識したツインショックにパイプハンドル、大容量18Lタンクもぬかりなく備えたCB400SFに後を譲りあっさりラインナップから消えてしまいました。

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250クラスにはJADE(ジェイド)がありました。ゼファーの成功を横目にホンダ伝統のCBシリーズの流れを汲むスタイリングを採用。こっちの方がCB400SFよりも「らしい」と思います。どういう訳かバイク便に大量採用されてたので街中で頻繁に見かけたのですが、逆に個人ユーザーからするとそこいら中を走ってるありふれたバイクに写ってしまったのかあまり人気がなかったように思います。

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しかしそこは転んでもただでは起きないHONDA。180サイズのぶっといリアタイヤにアップマフラーと言うそれまでのネイキッドにない新しいデザイン言語を盛り込んだホーネットを投入。一躍250クラスの雄に躍り出ました。

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最後はスズキ バンディット。真っ赤なトラス風フレームに真っ白なホイールはどことなくイタリアンなデザイン。写真が見つからなかったのですがカラーリングはグリーンが特に強烈な印象があります。スイングアーム、リアブレーキのトルクロッドも塗装する念の入れっぷり。ホーネット以外は短命に終わった水冷直4モノショックネイキッドの中では珍しくフルモデルチェンジを経て89年から97年まで息の長いセールスを記録しました。まあゼファーの後追いとしてスズキが投入したGSX400インパルスやイナズマ400がいまいちパッとしなかったせいもありますが。

 

さて久しぶりの丸目水冷直4モノショックバイクZ900RSはどうなりますかね。今秋のモーターショウ辺りで発表になるのでしょうか。楽しみですね。